カードローンで過払い金は適用できる?
過払い金という言葉をテレビや雑誌などで見かけることも増えました。いったい何の話なのと思う人も多いでしょうが、実は昔からキャッシングやカードローンを利用していたという場合には関係があるかもしれません。ここではカードローンと過払い金について考えていきましょう。
過払い金ってなに?
そもそも過払い金とはどういうことなのでしょうか。カードローンを利用していたのだけど、自分は関係有るのと疑問に思うこともあるはずですよね。そこで過払い金を知る前に説明しておきたいのが、グレーゾーン金利です。
貸金業者というのは貸したお金に利子をつけることによって、利益を得ています。つまり、利子を決定する金利というのは大きければ大きいほど得になるのです。
しかし、この金利を好き勝手につけられるとなると、顧客側としてはいくら借金の返済をしても、利子の返済ばかりで元金がいっこうに減っていきませんよね。そこで貸金業者がつけられる金利に制限をかけた法律が作られたのです。
もともと利息制限法による金利を上限としていたのですが、こ
の法律には刑事罰がなく、さらには出資法というもう1つの金利を設定したものがあったのです。
結果、利息制限法以上で出資法以下というグレーゾーン金利が誕生しました。本来なら金利は15%〜20%が上限となっていたところを、グレーゾーン金利では出資法の上限である29.2%以下の金利となるので、かなり大きな違いだと言えます。
このグレーゾーン金利は貸金業法の改正によって撤廃されたのです。そこで生まれたのが過払い金ですね。本来なら利息制限法の金利で支払うべきものであったのが、グレーゾーン金利で支払っていたので、その分の差額を支払い過ぎたお金である過払い金と呼んでいます。
つまり過払い金と言っても借金そのものが返ってくるワケではなく、飽くまでも支払い過ぎた金利についての話だと考えてください。現在、弁護士事務所などではこの過払い金を貸金業者に返還請求をする手続きを代行しており、それの宣伝で良く見かけるということです。
ちなみに過払い金の返還請求ですが、弁護士などの専門家に依頼するのも選択肢の1つですが、個人でも請求することができるので覚えておくと良いでしょう。
カードローンでも過払い金は発生するの?
まず前提となるのが過払い金とはグレーゾーン金利の適用をしていた時のみ発生します。銀行が行っているカードローンにしても、利息制限法を超えた金利設定であった場合については発生すると言って良いでしょう。
ただし、銀行の行っているカードローンでは利息制限法内の金利で昔から運用されていますので、過払い金が発生することはまずありません。一般的に過払い金が発生すると思われているのが、消費者金融のキャッシングです。
キャッシングの場合、グレーゾーン金利で運用されていた過去がありますので、多くの消費者金融では今も過払い金の請求を受けていると言って良いでしょう。他にも、クレジットカードなどでも適用を受けることがあります。
クレジットカードの場合ですが、ショッピング枠について過払い金は発生しません。何故ならショッピング枠は貸付ではなく、立替だからです。仮に利息制限法の金利を超えていたとしても、立替になるので利息制限法の上限金利に縛られないのです。
もう1つのキャッシング枠の場合ですと、こちらは利息制限法の上限金利が適用されます。ですので、クレジットカードの場合はショッピング枠ではなく、キャッシング枠のみが対象となると考えてください。
さらに自動車ローンの扱いも知っておきましょう。自動車ローンを借りていたけれど、これも過払い金の対象になるかもと思う人も多いですが、自動車ローンも過払い金の対象にはなりません。その理由としては、上でも述べたクレジットカードのショッピング枠と同じです。
現金の貸付ではなく、自動車ローンは飽くまでも購入した自動車代金を立て替えている形となるので適用外になります。他にもヤミ金など違法な業者ですと、そもそもグレーゾーン金利といった程度ではなく、10日で1割など法外な暴利をとっているようです。
この場合も過払い金請求ができるのですが、そもそも違法な営業をしていることになるので警察や弁護士など専門家に相談してください。
最後にカードローンやキャッシングなどで自分が借入していたとして過払い金が発生しているか確かめたい時にはどうすれば良いのかを考えてみます。基本的には取引をしていた時の記録を使って計算してみると良いでしょう。
例えば契約書や支払い履歴が手元に残っているのなら、インターネットを利用して計算することができます。
無料のソフトなどが公開されていますので、そちらを利用してみてください。仮に取引履歴がないというケースですと、専門家に依頼をした方が良いでしょう。
弁護士や司法書士に依頼をすると、取引履歴を業者から取り寄せて再計算をしてくれます。また、過払い金については無料で相談を受付けていることも多いので、まずは相談してみてください。
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